今は自宅で飲むことが多くなりましたね.私も今日は家でお酒を飲んでます.私のおすすめはなんといっても
こだわり酒場のレモンサワー!!!!お店で飲むレモンサワーのおいしさが自宅でも飲める感じ!!!おいしいので是非!!!
さて,今回は思い込みについてです.私たちセラピスト特に,経験年数が増えてくるに従い,思い込みがでてきます.変形性膝関節症だから膝が痛いのは仕方ない....痛みがあるのはいけないことだ....教科書に則って治療しているから間違いない...など思い込みはさまざまみられていると思います.
思い込みが物事の本質を曇らせ,患者本来の状態を把握することを困難にします.
さて,話は変わりますが,「食事」を想像してみてください.
思い込みが与えるリスク
上記の絵は寝そべって食事をしているシーンですが,これは古代ローマでの一部の富裕層の人はこうして寝そべって食事をしていたそうです.私たちは「食事」と想像したときに大半の人が座って食事をしているところを想像したのではないでしょうか.これも私たちの思い込みによるものです.
このように私たちは過去に得られた知識,感情をもとに思い込みをする生き物なのです.
あるいは,変形性膝関節症の患者で膝に痛みがあるとします.膝関節も変形しているため,変形により膝に疼痛があるとはたしていえるのでしょうか.私たちは過去に多くの変形性膝関節症を診てきており,私たちの目の前にくる患者の大半は疼痛を伴っていることが多いです.しかし,変形性膝関節症の8割の方は痛みがなく日常生活を過ごされています.疼痛を伴う方はほんの2割です.この事実を前に変形性膝関節症だからとはたしていえるでしょうか.
私たちセラピストは情報を受け取ると過去に得られた知識,感情をもとに無意識的に
オートマティックに取捨選択をしてしまいます.セラピストの価値判断で不適切な(思い込みに)
選択をされた情報はセラピストの不適切な行動へと移してしまいます.
セラピストの不適切な行動は患者にも影響し患者の行動変容にはつながらないものです.患者が変わらないのは,固定概念に縛られた自分が変われないからかもしれず,患者を変容させたいのなら,まず自分が変える必要があるかどうかを検討し必要に応じて変わらなければなりません.
つまり,患者の行動の変容には私たちセラピストの変容が必要であり,その変容には
思い込みに対しての「気づき」が必要なのです.
気づきがもたらす患者への貢献
思い込みによる不適切な選択をしないために,自分自身の無意識の思い込みに対して意識を向けることが必要不可欠です.しかしながら,思い込みは自分のなかで体験的に作られた善悪,正誤などを基にした既成の価値判断であり,自分自身で疑うことのできない絶対的な基準として存在するため,思い込みに「気づく」のはとても難しいです.
事実と事実からの思い込みを分離させる
よく健側,患側に分けることが多いと思います.健側のほうが良く,患側のほうが悪いと思うことがあります.ただ,事実とは健側と患側の差であって,健側のほうが良い.患側のほうが悪いというのは事実から派生したセラピストの思い込みとなってしまっていることが多いと思います.
あるいは痛みが悪だと思い,取り除こうとすることもよくあると思います.しかし事実は痛みが存在することであって,悪と考えるのはセラピストの思い込みであることが多いと思います.良し悪しは時間的な見方をすれば変わってくるものです.初期の疼痛は危険信号ともいえるので,もし疼痛がなかった場合,さらならメカニカルストレスを与えてしまうかもしれません.そう考えた場合にはたして疼痛は悪といえるのでしょうか.
あるいは教科書に則って治療しているからこの治療は間違っていないと思い込むこともあるとおもいます.しかし事実は患者がどう変化したか,どう反応したかであって教科書は目の前の患者に対しての事実ではなく,筆者が得た事実と考えを載せているにすぎません.事実と事実からなる思い込みにより人は良し悪しをきめてしまうことが多いです.
短所が長所になり得ることもあります.良し悪しで判断するのではなく,思い込みを排除
して事実として認識することが大切です.
思い込みに気づき排除して,事実を受け止め,その事実に対して対応していく.対応したことに対しての患者の反応・変化を再度,事実として受け止め再検討していく.結果はセラピスト自身のすべての所作が関わっていることを意識し,対応の補正が必要だと思います.
まとめ
勝手な自己の考えであることに気づかずその考えに固執してしまったり,あきらめてしまったり,
当たり前という思い込みからの脱却が必要です.そのためには「気づき」が必要であり,気づく
ことができれば再検討ができセラピストの選択も変わり行動が変わっていきます.そして,患者の
行動変容も促されるのではないかと思います.
今回,ご紹介した内容は山口光圀先生の「センスアップ+」の内容や山口先生の編著を参考にしています.これも私の思い込みが含まれていて事実とは異なるかもしれません.さらに山口先生の本は奥が深く何回読んでも新しい気づきに出会えます.学校では習わなかった,臨床で必要な考え方が詰まった本です.学生,新人セラピスト,ベテランセラピスト全員絶対に目を通してほしい一冊です.臨床での価値観が180°変わる本だと思います.興味のある方は購入してみてください.
また,他にも整形外科疾患に対するおすすめの本もご紹介していますので,興味ある方は読んでみてください..