血液は、酸素や栄養を全身の細胞に行き渡らせるだけでなく、二酸化炭素や老廃物など不要なものを除去する作用があります。血液の流れか悪くなると各細胞が元気をなくし、新陳代謝が悪くなることで肌は潤いをなくし、筋疲労は溜まり、痛みの出現もみられます。血管が狭窄していれば、脳梗塞、心筋梗塞などの病気を招いてしまいます。血液の流れを良くすることはあらゆる病気を防ぐことに繋がるのです。本日は血液について解説していきます。
血管内皮細胞の重要性
血管には内膜、中膜、外膜とあり内膜は基底膜と血管内皮細胞があります。この血管内皮細胞が血液の流れには重要となります。
血管内皮細胞は血管を拡げたり、縮めたりする作用があります。血管はやわらかく伸び縮みすることができると血液をスムーズに送ることができるのです。
またそれだけではなく、血液には血を止める凝固系とその止めた血を溶かす線溶系があり、この血管内皮細胞はそのバランス調整も行っています。
つまり血管内皮細胞の機能が低下すると、血管が固くなり血液の流れを阻害するだけでなく、凝固系の作用も強まりどろどろになってしまうのです。
血管内皮細胞の機能を上げることが血流力を良くする鍵となるのです。
血流力の阻害因子とは
血液の流れを阻害する要因として、「血流による要素」と「血管による要素」が挙げられます。
「血流による要素」では、脱水が挙げられます。血液の50%は水分になります。水分量が減少すると血液の粘性が高まり血液の流れが阻害されます。
年齢とともに、水分摂取量も減少していき、血液もどろどろになりやすいため1日1.5~2リットル飲むように心がけると良いかと思います。
「血管による要素」としては、先ほども述べたように血管内皮細胞の機能低下が影響します。血管内皮細胞の機能が低下した場合、血液中にあるLDLコレステロールが血管に沈着しやすくなります。またLDLコレステロールが活性酸素により酸素と結合して酸化LDLとなった場合、血管壁に沈着すると、白血球のマクロファージがこれを異物と見なして集まりやがてプラークを形成し血管壁にたまり、動脈硬化を引き起こします。
つまり、血管をやわらかく、通り道を良くしておくためには、①血管内皮細胞の機能を高めておく②活性酸素を予防する③LDLコレステロールを下げる必要があるのです。
血管力を高めよう
先ほど述べた①の血管内皮細胞の機能低下する要因としては高血圧,糖尿病,内臓脂肪過多が挙げられる.
血圧が高まると血管壁に圧がかかり,血管壁を傷つけるため血管内皮細胞の機能の働きが低下します.また糖尿病により血液中に増え過ぎたブドウ糖は血管の壁にある内皮細胞に入り活性酸素が発生し、血管を傷つけてしまいます.内臓脂肪過多は血管壁を修復機能のあるアディポネクチンの分泌が低下することで血管内皮細胞の働きが阻害されます。
②の活性酸素を防ぐためには抗酸化作用のあるビタミンA,C,Eをしっかり摂取すると良いでしょう。特にナッツ類や野菜に多いビタミンEは抗酸化作用が強いので積極的に摂るようにしましょう。
③LDLコレステロールを下げる食べ物としては、EPAが豊富に含まれている青魚や食物繊維が多い野菜、海藻、キノコ類を摂るようにすると良いでしょう.
まとめ
血管内皮細胞の機能向上や酸化LDLを防ぐための抗酸化作用のある食品,LDLコレステロールを下げる食品を心がけ血液の通り道を良くすることで最高の体調を手に入れることができるかと思います.是非参考にしてみてください.